育脳教育というと、エリートを育てるための早期教育をイメージされる方がいらっしゃるかもしれませんが、育脳の真の目的は、子ども達たちが「生涯にわたって学んでいくための基礎力」をつくることです。この基礎力は人として成長するための、生きる力の源になるものです。
この基礎を学ぶということを考えるとき、表向き知っていると役立つことを早くから取得することではありません。赤ちゃんが成長するとともに、人や周りの環境とのかかわりを通じ、自分の意思や欲求を伝えられるようになること、自分のことを信じ、見守ってくれる大人の存在によって自分を信じられるようになること、そして自分以外の人間を大切に思う心を持つこと、このようなことは目に見えることではないため、「見えない教育」と言われています。
周りの大人たちが、子どもたちの行動、言葉、表情などから目に見える成長ばかりではなく、目に見えないところの育ちに注目し、その成長を共に喜ぶ心を持つことが大切です。そしてその見えない教育を支える理論こそ、「脳科学」なのです。