ハイハイの大切さ
新生児で生まれた赤ちゃんも、1年もすれば出来る事が沢山増えますよね。
首がすわり、寝返り、ずり這い、お座り、つかまり立ち、伝い歩き、歩行…と身体機能の発達は著しいです。
今回はそんな成長の中のハイハイに注目してみたいと思います。
ハイハイをせずに歩き始めてしまう子ども達が増えている⁉
最近ではハイハイをせずにつかまり立ちをし、そのまま歩いてしまう子ども達も多くなっています。
ハイハイをあまりしていないと、どうなるのでしょう?
色々な意見がありますが、自分自身が実際に乳児さんの保育現場を十数年見てきて感じる事は、やはり【体幹】が弱くなる事が多いと感じます。
【体幹】とは頭と手足を除く、お腹の部分の事で、身体の中心となる部分です。
体幹が弱いと、転倒しやすくなったり、身体が安定せず姿勢を保って座っている事が難しくなったりします。
ハイハイは腹筋など身体の中心となる部分を使い、手や足の位置、身体のバランスを自分でコントロールしながら動くので、体幹を鍛える為には重要な動きとなってきます。
なかなか『今ここの筋力を使ってる』などと考えてお子様の姿を見守る事はないと思いますが、考えてみると奥深いですよね。
では、実際にハイハイの姿を観察してみましょう。
ハイハイのポイントとは⁉
ハイハイではどの部分で床を蹴っていますか?
足の甲ですか?足の指ですか?膝ですか?
本来であれば足の指の付け根で床を蹴る事が理想とされていますが、最近はこちらも少なく、足の甲を使ってハイハイをする子ども達がほとんどです。
しかし、この指先を使ってのハイハイというのは、ずり這いの時にしっかり指を使っているか使っていないかで変わってきます。
ずり這いの時からしっかりと足の指を使っての動きを促し、足の指(特に親指)を使う事で、足の指で身体のバランスをとれるようになり、体幹もしっかりとしてくるんです
指先を使ったハイハイを促すには…
では、どのようにすれば指先を使ったハイハイを促す事が出来るのでしょう。
よく活動の中に取り入れるのは、斜面を使った遊びです。
特に0歳児さんでは室内用の滑り台などを使用します。
初めのうちは、斜面の下でどうして良いか分からず泣いてしまわれる子もいますが、少しお手伝いし、斜面の上まで上がった所からうつ伏せで『シューッ』と滑らせると、意外と喜んでくれます。
滑り台の楽しさが分かってもらえれば、後は自分で登ろうとしてくれます。
ただ、滑り台を斜面から登ろうと思うと、足裏や指先を使わないとなかなか登る事が出来ません。
自然と足の指を使う事になるのです
楽しみながら、自然と発達を促す事が出来るなんて素敵ですよね
是非、この機会にお子様のハイハイの様子に目を向けてみてはいかがでしょうか。
歩行を獲得した後でも、這って遊ぶ事は大切だとも耳にした事がありますので、お子さまとの遊びに取り入れてみて下さい